彼女が手の届く所まで来たところで、僕はふわりと包むように彼女の背に腕を回した。
僕とさほど変わらない、けれど僕よりずっと小柄な体がそっと寄り添う。
僕の背に回った彼女の腕の感触と共に、小さな鼓動を感じた。
同じ音、同じ早さ、僕らが一つになった時――それは起こった。
何が起こるかと色々想像を巡らせていたのに、終わりはあっけなかった。
魔女は光に溶けて消えたのだ。
一瞬のうちに光の粒子となって、遠い空へ舞い上がっていった。
その様子は僕が今までに見たどんなものよりも美しく、神秘的な光景に思えた。
これできっと彼女は救われたのだろう。
漆黒の魔女は永い時を生きることで罪を償い、朽ちることない肉体も更なる罪を負った己の魂に浄化された。
そう、魔女だけが――
救われるのは魔女だった。
実際彼女は救われた。
では僕は?
同じ魂でも宿る体が違えば、僕は魔女ではないの?
魔女の半身という価値しか持たない僕。
大好きな祖母に認めて欲しかった“僕”という存在を、今になって認められても、僕には何の意味もないよ。
ねぇ、これが僕の罪?
僕の背負う罰なの?
僕の魂が魔女の魂なら、いずれ僕の時も止まる。
そしたら誰が僕を救ってくれるの?
誰からも愛されなかった僕を、一体誰が――
あの森へ行ってはいけないよ
あれは捨てられた森
魔女に見捨てられた哀れな森
あの森へ行ってはいけないよ
魔女に捨てられた魂が
子供の声で嘆いて 歌を紡ぐから――
僕とさほど変わらない、けれど僕よりずっと小柄な体がそっと寄り添う。
僕の背に回った彼女の腕の感触と共に、小さな鼓動を感じた。
同じ音、同じ早さ、僕らが一つになった時――それは起こった。
何が起こるかと色々想像を巡らせていたのに、終わりはあっけなかった。
魔女は光に溶けて消えたのだ。
一瞬のうちに光の粒子となって、遠い空へ舞い上がっていった。
その様子は僕が今までに見たどんなものよりも美しく、神秘的な光景に思えた。
これできっと彼女は救われたのだろう。
漆黒の魔女は永い時を生きることで罪を償い、朽ちることない肉体も更なる罪を負った己の魂に浄化された。
そう、魔女だけが――
救われるのは魔女だった。
実際彼女は救われた。
では僕は?
同じ魂でも宿る体が違えば、僕は魔女ではないの?
魔女の半身という価値しか持たない僕。
大好きな祖母に認めて欲しかった“僕”という存在を、今になって認められても、僕には何の意味もないよ。
ねぇ、これが僕の罪?
僕の背負う罰なの?
僕の魂が魔女の魂なら、いずれ僕の時も止まる。
そしたら誰が僕を救ってくれるの?
誰からも愛されなかった僕を、一体誰が――
あの森へ行ってはいけないよ
あれは捨てられた森
魔女に見捨てられた哀れな森
あの森へ行ってはいけないよ
魔女に捨てられた魂が
子供の声で嘆いて 歌を紡ぐから――
そんなわけでRequiemでした~。
いやぁ~長かった(汗)
読んでくれた方、本当にありがとうございます!
この作品は毎度の如く授業中に書いたものなんですが、中々上手くいった作品です。
ペンが進むわ、進む(笑)
改めてファンタジー&シリアス(ダーク)が得意なんだと感じました。
この作品をきっかけに、あと2作ほどシリアスなファンタジーが出来ました。
これらはテストが終了次第、ちょく?UPしていきますね。
予告》次回は妖精さんのお話。
テーマはずばり“騙し合い”
お楽しみに☆
いやぁ~長かった(汗)
読んでくれた方、本当にありがとうございます!
この作品は毎度の如く授業中に書いたものなんですが、中々上手くいった作品です。
ペンが進むわ、進む(笑)
改めてファンタジー&シリアス(ダーク)が得意なんだと感じました。
この作品をきっかけに、あと2作ほどシリアスなファンタジーが出来ました。
これらはテストが終了次第、ちょく?UPしていきますね。
予告》次回は妖精さんのお話。
テーマはずばり“騙し合い”
お楽しみに☆
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