ボクキミ～野宿編～

連続更新万歳！！
ってわけでボクキミ更新です

追記よりどうぞ
こちらも単品です


 

サキ：良い感じに焼けてきたな
クオ：そうだね。…それにしても、美しいと思わないかい？
　　　先程まで野を駆けていたウサギが、今は炎で丸焼きに…
　　　こんな美しいものがこの世にあるんだね。知らなかったよ
サキ：俺も…お前が俺以外にも残酷になることがあるだなんて知らなかったよ…
クオ：元はといえば誰のせい？僕はお腹が空いてるんだ
　　　君が威勢よく夕飯とってくるって言ってから、どれだけ待たせた？
　　　その挙句何もとってきてないし。
　　　結局僕がやらなきゃ、君は生きていくことも出来ないんだね
　　　あぁ、情けない…
サキ：だから悪かったって言ってるだろ！いい加減機嫌直せって！
　　　そして最後の一言は余計だ！
クオ：じゃあ君がこの炎に飛び込んでくれたら機嫌も直すし、
　　　余計だという言葉も撤回しよう
サキ：俺はまだ死にたくない。よって全力で拒否する
クオ：何で君はそう我儘なの？そもそも炎というのはね、浄化の力を持つんだよ
　　　君が炎に焼かれることで、その身に宿る悪が浄化されると思って言ってるんだ
　　　だから、さっさと焦げちまえww
サキ：何言われても絶対ヤダ。お前、“焦げちまえ”ってハッキリ言ったよな？
　　　もうその手には乗らねぇからな！
クオ：乗ってくれてもいいじゃない。どうせ遊びなんだから
　　　別に焼死しろって言ってるわけじゃないんだよ？
サキ：人を焼いて楽しむような火遊びなんて存在しません！！
クオ：火遊びだなんて失礼な。制裁という名の火あぶりの刑だよ
サキ：いやいや、さっきと言ってること違うから！
　　　いつも以上に会話が噛み合ってないから！
クオ：全く…寝言は寝てから言うものだよ
　　　そんなに行きたいなら一人で行きなよ、魔界なんて…
サキ：寝ぼけてるのはお前だろー！！
　　　何だよ、魔界って…行くべきなのはお前だー！！
　　　お前なら確実に魔王の側近になれるって！！…じゃなくて！！
　　　腹減るとお前はこんなにキャラ変わるのか！？
クオ：…うるさいなぁ。そんなこと知ってるよ
　　　君ほどバカな奴なんて、そうそういないよ
サキ：…おーい、それはわざとか？それとも無意識か？
　　　なんかムカツクぞ？…まぁ、今日のところは聞き流すとして、
　　　とりあえずコレ食って寝とけ！
クオ：…ん、ありがと…
サキ：(今日はやけに素直だな)―あぁ、じゃあ俺はこっちを貰うぜ
クオ：何言ってるの？僕が獲ったんだから、それも僕のだよ
サキ：…根本的には変わらないな…って、俺の夕飯はなし！？


～終わり～